第1回「生きがいを支える国民歯科会議」(仮称)が開催
大久保会長のもう1つの公約である「生きがいを支える国民歯科会議」が,8月26日に第1回を開催した.第1回の会議には委員26名中(図1)22名が出席し,座長に大島伸一氏(国立長寿医療センター総長)を選任した.会議では冒頭に大久保会長がプレゼンを行い,それを受けて高齢者社会での歯科の役割や生きがいを支える歯科医療などについて活発な議論が行われた.今後は,大島座長と日歯で相談のうえスケジュールなどを決定し,大久保執行部任期中には取りまとめを行いたい考え.会議の内容について大久保会長は,「最終的には本にまとめ,一般書店に置けるようなものを作製したい」と述べた.
第9回社保審医療部会で近藤副会長がプレゼン
8月26日に行われた第9回社会保障審議会医療部会で近藤勝洪副会長が歯科の代表として意見を述べ,歯科医療への理解を求めた.これに対し,歯科医師でない委員から「小児期からの口腔ケアは重要」「生活を支える歯科医療は大事」「歯科の診療報酬は低すぎる」といった好意的な意見が出されたという.「ようやく歯科の現状が医療関係者に理解され始めてきた」と,近藤副会長は手応えを感じていた.
口腔管理(口腔ケア)とインフルエンザ対策・研究会議(仮称)を設立
世界中で猛威をふるう新型インフルエンザに対して日本歯科総合研究機構は,口腔内細菌とインフルエンザの関係性を調査・研究していくため,「口腔管理(口腔ケア)とインフルエンザ対策・研究会議」(仮称,図2)を立ち上げた.
季節性インフルエンザの場合,口腔ケアを徹底することで発症を少なくできることがわかってきているが,新型インフルエンザに対して口腔ケアが効果があるかはわかっていない.その関係性を明らかにするため,基礎学的ならびに疫学的な研究を行う.
私大協の新聞広告ならびに需給問題に対して日歯が見解を発表
7月28日付けの『毎日新聞』において私立歯科大学協会による「国民の健康支える歯科医師育成」と題した意見広告が出された.そのなかで,歯科医師の将来予測について「歯科医師は6年後から減少を始め,10年後からは約70,000人あまりで,足りなくなる」という言葉があり,日歯会員から日歯としての見解を問う声が相次いだため「現時点での日歯の見解」を発表した.このなかで日歯は,私大協の試算に対する考えとの違いを述べたうえで「対立するというわけではない」とし,意見の違いを明確に議論しつつも危機感を共有しながら未来の歯科医療の可能性について協議していきたい,としている.
歯科技工士資格試験 全国統一化実施を厚労省に要望
歯科技工士の職種は“国家資格”でありながら,資格試験は「歯科技工士養成施設の所在地の都道府県知事が毎年少なくとも1回これを行う」との暫定措置によって,いまだに全国統一試験が行われていない.そこで日本歯科医師会,日本歯科技工士会,全国歯科技工士教育協議会は,歯科技工士資格試験の全国統一化実施の早期実現を求める要望書を厚労省医政局長宛に提出した. |
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図1「生きがいを支える国民歯科会議」(仮称)の委員・オブザーバー(敬称略).

図2「口腔管理(口腔ケア)とインフルエンザ対策・研究会議」(仮称)の主なメンバー(敬称略). |