日歯連盟が第104回評議員会を開催 次期会長は堤 直文氏に決定

 


円内左から永山一行会長,次期会長に承認された堤 直文氏.堤次期会長は挨拶の中で「参院選候補者を何としても擁立したい」と決意を語った.

 日本歯科医師連盟は3月19日,東京・市ヶ谷の歯科医師会館において第104回評議員会を開催した.冒頭の挨拶に立った永山一行会長は,執行部の締めくくりにあたり3年間の活動について総括を行った.また,次期参院選候補者の選出については,「選挙をすることによって団結し強固な連盟になっていく」とし,候補者擁立の必要性を改めて強調した.来賓挨拶では大久保満男日歯会長が,社会保障費2,200億円撤廃問題に触れ「厳しい闘いが続くが,引き続き連盟の先生方と協力していきたい」と述べた.また国会報告では,石井みどり参議院議員と民主党の大久保潔重衆議院議員が挨拶に立ち,石井議員は「レセプトオンライン義務化の流れを何とか止めなければならない」と,大久保議員は「民主党の歯科保健法を今次国会に提出することが決定した」とした. 続いて,時局報告,会務報告,会計報告,監査報告の順で各種報告がなされた後,議案審議に入った.「日本歯科医師連盟役員報酬・退職慰労金支給規則の改正について」など,計8つの議案が上程されたが,執行部提案どおりすべて可決された.
 
日歯連盟 次期会長は堤 直文氏に決定
 第8号議案「次期役員の選出」では,次期会長に堤 直文氏(熊本県)が立候補し,本評議員会で承認された.また監事には中野健一郎氏(静岡県),竹内昌司氏(茨城県),松本常男氏(群馬県)が決定した.いずれも定数内であるため無投票で議決を経て承認された.なお,役員の選出については今後,堤次期会長に一任される.

○事前質問一覧
〔会務運営関連事項〕
・現実的な結果の獲得について
・会費配分について
・永山執行部過去3年間の連盟活動の検証について 
・世界的経済不況下での現在の日歯年金について 
・国外で作成された歯科医療用補綴物の取扱いについて
〔協議関連事項〕
・次期参議院候補者について
・次期参議院選挙について
・次期参議院比例代表選挙対策について 
 この中から懸案事項である次期参議院議員選挙について,以下に概要を紹介する.

協議事項:次期参議院議員選挙について
 冒頭に渡邉敏弘理事長より,これまでの経緯について説明があり,本年2月の選考委員会で推薦候補者を選定するに至らなかったことについて,「本執行部で選出できなかったことは誠に残念である」とし,今後は次期執行部に申し送りすることを決定した.

次期参議院候補者について(茨城県/雨宮 淳評議員)
 選挙まで1年3カ月あまりの期間しかないが,早急に候補者を決定するにはどのような方策が良いか.
次期参議院選挙について(神奈川県/富田 篤評議員)
 日歯連盟単一候補者をどのように検索し,また,これまでと同様の選考過程を経て決定するのか.
 渡邉敏弘理事長:今後に関しては次期執行部にお願いするしかないが,本評議員会ではさまざまな意見が出ると思うので,それらの意見を参考にしてもらいたい.今後もこれまでと同様に,まず選考委員会を立ち上げて進めていくが,その流れについては堤次期執行部に任せる予定である.
次期参議院比例代表選挙対策について(鹿児島県/山下皓二評議員)
 最近,民主党の歯科医師会会員へのアプローチが目立つようになってきた.自民党公認候補として戦うのであれば,各都道府県歯科医師連盟が強い意志を持って対応しなければ会員からの票は得られないのではないか.日歯連盟としては,これについてどのように考えているか.
 永山一行会長:たとえ政権交代があったとしても日歯連盟は変わらず自民党支持組織として一枚岩でいる.それが,選挙に向けての会員の一致団結にもつながり,理解が得られる.また,自民党の議員のほうが歯科に対しての理解が深い.当然,次期参院選も自民党から立候補する.

また,関連として以下の質問・要望が上がった.
 松本常男評議員(群馬県):選考委員会規程の単一候補者推薦の選定には,「出席委員の3分の2以上の賛成を得て答申する」とあるが,厳しすぎるのではないか.選挙までにあまりにも日にちがない.投票が1番であった人を候補者にすべきではないか.
 中村昌人評議員(神奈川県):候補者が選定されないまま次期執行部に委ねるのは,あまりにも危機感がなさすぎる.本評議員会で候補者を決め,戦い方を次期執行部に任せるべきではないか.
 高畑研佑評議員(青森県):若く意欲のある人を選び,連盟で育てていくというのはどうか.しかしその場合,経験不足などの理由から3分2以上の賛成を得るのは難しい.今後は,規則緩和することも考えていくべきである.


(2009.3.31)


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