東京都歯科医師会が第170回代議員会を開催

 


3月31日で2期4年の任期をまっとうする田中秀夫会長(左)と次期東京都歯科医師会会長に決まった浅野紀元氏(右).

 東京都歯科医師会(田中秀夫会長)は3月5日,東京・市ヶ谷の歯科医師会館において第170回代議員会を開催し,平成21年度一般会計歳入歳出予算や役員選挙などを含む10議案について議論を行った.
 冒頭に田中秀夫会長が挨拶を行った後,大久保満男日本歯科医師会会長,大曽根正史東京都歯科医師連盟会長,櫻井善忠東京都学校歯科医会会長による来賓挨拶が行われ,歯科界の現状についてそれぞれ見解を述べた.

倫理規定を作成
 東京都歯科医師会では,「国家資格取得者はすべて国民の模範とならなければならないこと,ならびに,歯科医療は歯科医師に対する患者や国民の信頼の上に基づき行われている」ことから,「社団法人東京都歯科医師会倫理規程」を策定した.遵守事項には,「会員は,国民として法令等を遵守しなければならない」「会員は,本会の尊厳と名誉を重んじ,それを毀損する行為は厳に慎み,品性の陶冶と保持に努めなければならない」などが盛り込まれており,3月中には会員へ配布される.
 代議員からは「“規定”となっている以上,定款等改正委員会などに諮ってから会員に配布すべきではないか」との意見も出たが,「あくまで内規なので,あまり強い拘束力は持たせたくない」(田中会長)と述べ,今後は各執行部で時代に即した内容に変えていってほしいとの考えを示した.

レセプトオンライン化への質問が多数
 一般質疑では,代議員からレセプトオンライン化に対して「対応できない」「セキュリティは大丈夫なのか」といった不安や不満の声が多く聞かれたが,東京都歯科医師会では手書きレセプトの会員も含め,すべての会員がレセプトオンライン化に参加できるように,代行請求業務を東京都国保連合会に業務委託し,運営管理に関しては有限責任中間法人「東京ほけんサポートセンター」に委託する.一方で田中会長は,「現在,三師会がレセプトオンライン請求義務化の撤廃に動いている」とし,それを注視していく意向を述べた.

第1号議案〜第7号議案
 第1号議案から第7号議案は主に平成21年度の予算関係の議案であったが,会員減による財政悪化に対して代議員からは「職員給与の見直しや人員を整理すべきではないか」「代議員数の削減が必要ではないか」との意見が出た.これに対し田中会長は,「考えなければいけない時期に来ているかもしれない」と答弁し,次期執行部に申し送りする意向を述べた.

第8号議案 役員選挙
 田中執行部の任期満了(3月31日)にともない,役員選挙が行われた.会長には2月12日付で玉川歯科医師会会長の浅野紀元氏のみが立候補しており,選挙管理委員会の資格審査の結果,「適格者」との判断が下されたことから無投票で当選となった.任期は平成21年4月1日から平成23年3月1日の2年間.副会長ならびに理事は,選考委員会を設置して選考後に新会長が選任する.また,監事,日歯代議員および予備代議員も同様に無投票で当選となった.

(2009.3.09)


>>> 戻る