第101回歯科医師国家試験 合格率は68.9%


 2月9・10日に実施された第101回歯科医師国家試験の合格者発表が3月27日に行われた.受験者数3,295名のうち合格者数は2,269名,合格率は68.9%で,第93回(平成12年実施)の69.7%を下回る結果となった.前々回は受験者数3,308名のうち合格者数は2,673名,合格率は80.8%,前回は受験者数3,200名のうち合格者数は2,375名,合格率は74.2%となっており,合格率は2年連続で低下,いわゆる“国試浪人”は1,000人を超えた(今回の国試結果に関する大久保満男日本歯科医師会会長のコメントは「3月の日歯定例記者会見」を参照).
 歯科医師国家試験については,平成18年8月31日,文部科学大臣と厚生労働大臣との間で“歯科医師国家試験の合格基準を引き上げる”と記された「歯科医師養成数の削減等に関する確認書」が交わされており,さらに平成19年12月26日には,厚生労働省の審議会である歯科医師国家試験制度改善検討部会において,国試の出題基準や合格基準の改善を提言した報告書がまとめられ,第103回(平成22年実施)試験までの運用を目指して改善すべきである,とされている.しかし,この中では(1)合格基準は新卒受験者の知識・臨床能力等の水準を基本としつつ,新卒受験者間でも知識・臨床能力に大きな差が認められていることに留意すべきである,(2)大学歯学部・歯科大学においては,入学時,在学中及び卒業時における各段階で,歯科医師として具有すべき資質をより適切に評価していくことが重要であり,これらの資質が欠如・欠落している者に対しては,可能な限り早期に進路変更を勧める等,本人の自覚を促すことがこれまで以上に必要とされる,との文言が見られる.
 なお,第17回歯科衛生士試験(3月2日実施,3月25日合格者発表)の結果は,受験者数6,361名のうち合格者数は6,103名,合格率96.0%となっている(前回は,受験者数7,040名のうち合格者数は6,605名,合格率93.8%).


(厚生労働省資料)



(2007.04.02)

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