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大阪府歯科医師会が代議員会でレセプトオンライン化反対などを決議
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挨拶をする岡 邦恭会長(円内)と代議員会の様子. |
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大阪府歯科医師会(岡 邦恭会長)は,去る9月8日に第206回の代議員会を開催した.そのなかで,次期診療報酬のプラス改定や情報提供用紙の事務の簡素化などを求める決議をし,日本歯科医師会会長ならびに厚生労働大臣をはじめ関係先に送付した.
その内容は以下のとおりである.
決 議
政府・与党の取り続ける財政一辺倒の医療費抑制策により,健康寿命世界一を担った我が国の世界に冠たる国民皆保険制度は,崩壊寸前である.また,理不尽な診療報酬改定が強要され,需給関係も相俟って,弱小零細な歯科医業経営は疲弊を極めている.かかる事態を放置するならば,地域歯科医療体制の破綻は必定である.
このほど発表された「平成18年度医療費動向」において,歯科医療費は対前年度比マイナス2.8%で700億円減,1施設当たり118万円減,1ヶ月当たりでは約10万円減収となり,歯科医業経営の窮状は明白である.
現況を改善するためには,次期診療報酬プラス改定はもとより,臨床現場の実情を無視した複雑な情報提供用紙の発行等さらに事務簡素化をはかり,歯科医業経営の危機を救済すべきである.
平成23年度からのレセプトオンライン請求の完全義務化は,医療費削減のために医療の管理・制限を企図したもので,データベースの漏出・悪用等国民生活に多大の悪影響を与えることが危惧され,絶対に容認できない.
平成20年4月創設の後期高齢者医療制度は,患者負担の増大のみならず,医療へのフリーアクセスを阻害,患者の人権を無視するものであり,また,医療の質の向上にも逆行,我々の自由裁量権を脅かして,地域医療の現場に大混乱を招来するものである.
国民が安心して良質の歯科医療を受けられ,社会保障の理念にもとづく公的医療保険制度を堅持するために,下記事項を決議する.
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1, |
疲弊した歯科医業経営を救済するために,次期診療報酬プラス改定とともに,情報提供用紙発行など事務の簡素化をはかること. |
1, |
歯科医療機関の実情を無視し,医療の管理・制限をはかり,データベースの漏出・悪用等国民生活に多大の悪影響を与える劣悪なレセプトオンライン請求完全義務化に反対する.
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1, |
後期高齢者医療制度における患者負担の増加,医療へのフリーアクセスと自由裁量権の阻害に反対する.
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1, |
歯科医師需給関係改善のために,平成18年8月31日付けの文部科学大臣と厚生労働大臣との確認書の速やかな具現化をはかること. |
以上決議する.
平成19年9月8日 |
社団法人大阪府歯科医師会
第206回代議員会
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(2007.09.18)
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