本年4月1日から第五次医療法が改正・施行されたのに伴い,「医療の質の向上」「安全性の向上」との観点から,全歯科診療所において,(1)安全管理体制,(2)院内感染制御体制,(3)医薬品および医療機器の安全使用および管理体制,の3項目について基準が新設され,対応が求められている(詳細については,本誌2月号掲載「すべての歯科診療所で医療安全管理体制の整備が義務づけられます」を参照).しかし,小規模な診療所が大半を占める歯科において,その対応は容易なことではない.そこで,歯科診療所が基準をクリアするのを支援するため,このほど歯科医療従事者が中心となり「日本歯科医療の質・安全協会」(発起人代表・柴田考典氏)が設立された.
同協会は設立趣旨を,「歯科医療の質と安全をめぐる諸問題は歯科医療に従事する人々がいっそうの努力を重ねるということだけで解決できるものではない.医学の枠組みを超え,さまざまな視座と幅広い英知を集めた学際複合的な研究とその知見を実際の歯科医療に役立てる取り組みの推進を通じて,新しい歯科医療のあり方,患者さん本位の良質で安心・安全な歯科医療システムとして保証するしくみを創り出す必要がある」とした上で,「そのような研究を推進し,交流する場として」本協会の設立に至った,としている.
併せて同協会ではホームページ(URLはhttp://www.opengate.co.jp/JSQSDH/)を立ち上げ,会員に対して「安全チェックリスト」「各種マニュアルなどの作成」に関する情報提供を行っているが,HP上から同協会への入会手続きを行うこともできるようになっている. |
|
|
|