4月の日歯定例記者会見より

 


大久保満男会長(左)と,新専務理事に決まった村上恵一氏.村上新専務理事は「(執行部の)潤滑油となるよう努めていきたい」と,抱負を述べた.
 日本歯科医師会は4月26日,東京・市ヶ谷の新歯科医師会館において定例記者会見を開催した.会見で大久保満男会長は,辞任した内山文博前専務理事の後任人事などについての対応を述べた.

専務理事に村上恵一氏を起用
 日歯は理事会で,内山前専務理事の後任に村上恵一常務理事(庶務担当)を起用する方針を決定した.5月1日付で就任となり,しばらくは専務理事と常務理事の職を兼務する.大久保会長は選任理由として「“庶務”という,専務に一番近い役割にいた.今までの仕事をよくわかってくれている」とし,チームワークを重視したため執行部内部での人事になったと説明した.また,村上常務理事(庶務担当)の後任は,現在人選中で5月の理事会では決定したい考え.

国民医療推進協議会が全国大会を開催
 国民医療推進協議会(唐澤祥人会長)は,政府の医療費削減政策に対して医療界としての声を上げるため,5月18日に千代田区の九段会館において「国民医療を守る全国大会」を開催する.同協議会には様々な医療関係団体が参画しており,全国大会は今回で3回目となる.今回は,地域住民が安心できる医療提供体制の再構築と国民皆保険制度の堅持のための決議文を取りまとめ,国会へ提出したい考え.日歯は150人規模で参加する予定であり,大久保日歯会長が歯科の立場から意見を述べる.

「新健康フロンティア戦略」に歯科の項目が入る
 政府の新健康フロンティア戦略賢人会議(座長・黒川 清内閣特別顧問)は4月18日,国民一人ひとりが健康対策を推進するための「新健康フロンティア戦略〜健康国家への挑戦〜」をまとめた.歯科界からは,分科会に花田信弘国立保健医療科学院口腔保健部長が出席しているが,この戦略のなかに「歯の健康力」が独立した項目として明記されている.これに対し大久保会長は「非常に高く評価している」とし,この成果をいかに社会的ニーズとつなげていくかが重要であるとの考えを示した.

後期高齢者医療制度へ積極的に対応
 日歯は,後期高齢者医療制度に対応するため新たなプロジェクトチームを立ち上げる.プロジェクトチームには日本歯科衛生士会や学会などの他団体も含めて組織し,(1)健康増進,(2)在宅診療,の二本柱で同制度に対応していく.大久保会長は「地域の“医療連携パス”の作成が特に重要である」とし,日本歯科総合研究機構でもNST(Nutrition Support Team)などについて検討していくという.
 また,後期高齢者にかかわる在宅医療のための医科歯科連携について,これまでの日歯,ならびに研究機構における対応を報告するとともに,今後の推進策について協議するため,5月16日に新歯科医師会館において後期高齢者医療制度担当者会を開催する.

広報担当理事連絡協議会を開催
 日歯は,広報活動のより一層の充実を図るため,9月5日に新歯科医師会館において都道府県歯科医師会広報担当理事連絡協議会を開催する.ここでは,広報活動の現状と課題,今後の広報活動の在り方と展開等について議論を行い,都道府県歯の各広報部門との情報交換や連携をこれまで以上に強力に推進していく.

学術担当理事連絡協議会を開催
 日歯は生涯研修事業における現行の研修カード提出方式を,パソコンなどを利用した研修登録方式に変更するシステムを構築中であり,平成20年4月1日からの本格稼働を予定している.その研修登録システムIT化実施を前に,各都道府県歯科医師会学術担当理事に対して,ITによる研修登録システムの運営方法等を伝達・説明および協力依頼を行うため,9月27日に日本歯科医師会7階会議室において都道府県歯科医師会学術担当理事連絡協議会を開催する.


(2007.05.14)
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