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演題
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演者
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①歯科保健医療の動向と今後の方向性等について |
日高勝美(九歯大教授) |
②医療経済学から見た歯科界の現状と課題 |
川渕孝一(東医歯大大学院教授) |
③歯科医療:医療との共通点と特異性 |
岡野友宏(昭和大教授・歯科病院長) |
④超高齢社会における歯科疾病構造の変化と求められる歯科医療 |
渡邊達夫(朝日医療専門学校岡山校校長) |
⑤病院歯科における歯科医療の展開と問題点 |
阪口英夫(大生病院歯科口腔外科部長) |
⑥今後の歯科医療において求められる専門医制度 |
古谷野潔(九大大学院教授) |
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大学関係者をはじめ,この問題に関心のある多くの聴衆が参加した.壇上は開会の挨拶をする渡邉 誠歯学委員会委員長. |
去る12 月17 日,日本学術会議の歯学委員会 歯科医療制度に関する検討分科会主催による公開シンポジウム「新たな歯科医療制度を考える」が,東京・港区の日本学術会議講堂において開催された.
日本学術会議は「科学に関する重要事項を審議し,その実現を図ること」等を目的に,政府に対する政策提言等を行う機関であるが,今回はこれからの歯科医療制度への提言を検討するため,その第1回として開かれたものである.
座長を戸塚靖則北大大学院教授(日本学術会議第二部会員),古谷野潔分科会委員長(日本学術会議連携会員)が務め,表のとおり6名が講演を行ったが,それぞれの分野ごとに新たな歯科医療制度へ向けて投げかけた内容は,以下のようであった.
① 保険外診療の位置づけ,歯科保健条例の活用,地域完結型医療への対応,歯科衛生士の活用
② 国際比較における日本の治療単価の低さを踏まえ,社会(国民)の声を聞いた上での歯科再生への成長戦略(歯科医療の国際化等)構築の必要性
③ Health Care Profession の一員として,医科と連携した医療チームへの積極的参画
④ 疾病対応型の医療ではなく,健康の保持・増進のために何ができるかを考えた歯科医療への転換
⑤ 入院患者等への歯科医療促進のための評価,中小病院への歯科衛生士の配置とその法的根拠の整備,他職種連携のできる人材の育成
⑥ 専門医制度のグランドデザインの確立(キャリアパスの明確化と国民への明示)
最後には質疑討論が活発に行われたが,渡邉 誠歯学委員会委員長は「次年度はより突き詰めた内容で開催し,政策提言へつなげていきたい」と結んだ.
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