厚生労働省から「平成20年度国民医療費の概況」が公表されたので,その一部を抜粋してご紹介する.
医療費総額は過去最高となる34兆8,084億円で,前年度と比べて6,725億円増加(+2.0%)した.その中で,歯科診療医療費は2兆5,777億円で,前年度と比べて781億円の増加(+3.1%),国民医療費全体の中で占める構成割合は7.4%となった(前年度は7.3%).なお,平成16年度の歯科診療医療費は2兆5,377億円(構成割合は7.9%),17年度は2兆5,766億円(7.8%),18年度は2兆5,039億円(7.6%)となっており,20年度の歯科診療医療費は17年度の水準に戻ったに過ぎない.
なお,同省から8月に公表された「平成21年度医療費の動向」を当社サイト・ニュース(8月27日付更新)で紹介しているので,併せてご参照いただきたい(歯科医療費は2兆5,500億円).ただし,「医療費の動向」が社会保険診療報酬支払基金および国民健康保険団体連合会における審査分,すなわち保険診療分をベースに算出した医療費の概算であるのに対し,「国民医療費」は保険診療分に加えて労災保険給付分などが含まれるため,「医療費の動向」で示されている概算額とは若干の相違がある(「医療費の動向」で示される額は国民医療費の約98%)のでご留意いただきたい.
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