11月9日,国立長寿医療研究センター(大島伸一総長),東京医科歯科大学(大山喬史学長),パナソニックヘルスケア株式会社(山根健司代表取締役社長)は,歯科用光干渉断層計(Optical Coherence Tomography:OCT)システムの共同臨床評価研究を行うことで合意した,と発表した.
OCTは,近赤外光を測定対象物に照射し,反射光を干渉・解析することで対象物の断層を表示するシステムで,医科領域では眼科用や循環器(血管)用としてすでに実用化され,歯科領域においてはエックス線に代わる次世代の画像検査法として注目されている.
これまで国立長寿医療センター病院の角 保徳先生と東京医科歯科大学の田上順次先生らのグループが基礎研究を進めており,初期う蝕や隣接面う蝕の検査,レジン充填時の接着部の観察などで有効性を検討してきた.今後は,2012年度の実用化をめざしてパナソニックヘルスケア社が開発中のOCTシステムを用い,国立長寿医療研究センターと東京医科歯科大学が有用性の評価を行っていくという.
なお,OCTシステムの歯科臨床への応用については,月刊『日本歯科評論』2011年1月号(12月下旬発刊)で角 保徳先生により詳細にご紹介いただく予定である.
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