「健康スポーツ歯科医」の養成を検討(日歯)

 
 


11月3日に,「生きる,食べる,幸せ噛みしめる」をテーマに東京国際フォーラムで行われる日歯主催の市民向けシンポジウムに関し,大久保満男会長(円内)は,募集定員をはるかに上回る応募があったことから「改めて本シンポジウム開催にあたり責任の重さを感じる」との手応えを示した.

日本歯科医師会は10月22日,東京・市ヶ谷の歯科医師会館において定例の記者会見を開催した.会見では,江里口 彰常務理事から去る8月30〜9月4日にブラジルのサルバドール・ダ・バイアで行われた第98回FDI(世界歯科連盟)大会について紹介がなされた.中でもアメリカやオーストラリアといった英語圏の5カ国と日本・韓国・ノルウェーなど計8カ国で構成される「8カ国会議」については,「各国の医療事情が異なる中で,それぞれの国における問題について活発な意見交換がなされ,有意義な会議であった」と述べた.
 なお,同大会の開催内容については,月刊『日本歯科評論』11月号に日本歯科医師会代表団の一人である東京歯科大学教授の井上 孝先生がレポートを掲載しているので,そちらもあわせてご覧いただきたい.
 会見では,次期日歯役員選挙の日程や各政党に配布された「税制改正に関する要望」についてなどのほか,以下の発表がなされた.

スポーツ歯科検討委員会が答申書を作成
 日歯は,2009年5月20日から「スポーツと歯科における我が国の現状と課題」について,全7回にわたりスポーツ歯科検討委員会(箱崎守男委員長)を開催してきたが,2010年9月29日付でその答申書が取りまとめられた.それによると,「歯科の専門的立場から地域住民の運動・スポーツを通じた健康づくりを支援し,健康寿命の延伸,安心・安全な国民生活の確保,QOLの維持向上に貢献する『健康スポーツ歯科医』を養成することが望ましい」とし,さらに「スポーツ関係諸団体,日本スポーツ歯科医学会,学校歯科医会およびJSHP(日本スポーツ・健康づくり歯科協議会)との連携を図り,『健康スポーツ歯科医』の養成・認定制度に関わる具体的な方策などについての審議検討が望まれる」とする今後の方針が示された.日歯では一昨年から各都道府県に2名ずつを指名し,「健康スポーツ歯科医」養成のための講習会を開催しており,今年度も引き続き行う予定であるという.



(2010.11.01)

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