日技が第93回代議員会と歯科技工士法制定ならびに日技創立55周年記念大会を開催

 
 


議案審議では,全国の歯科技工士のうち日技会員が34%である現状から,未入会対策および組織拡大についての質問が寄せられ,都道府県技で実施している生涯研修制度などの対応策が紹介された.



55周年記念大会顕彰式では,齋木好太郎氏(東京都)と小竹俊夫氏(静岡県)に紫紺賞が授与された.
円内は,中西茂昭日技会長(左)と細川律夫厚生労働大臣に代わり祝辞を述べる大谷泰夫厚生労働省医政局長(右).
日本歯科技工士会は去る9月18日,東京・千代田区のホテルグランドパレスにおいて,標記代議員会および記念大会を開催した.
 午前に行われた第93回代議員会では,冒頭に中西茂昭会長が挨拶を行い,歯科技工士の資格認定国家試験が,都道府県ごとに実施されていて,地域間で教育レベルにバラつきが生じていることについて触れ,「関係法令の整備と試験指定機関の設立によって全国統一国家試験を実施することは可能であり,速やかに実現していただけるよう厚生労働省医政局歯科保健課に強く求める」との意向を示した.続く議案審議では,平成21年度事業経過報告の承認や新公益法人の諸規程などに関する8議案が上程され,すべて執行部案どおり可決された.

 午後に行われた55周年記念大会では,厚生労働大臣表彰に53名,日技会長表彰に56名,紫紺賞に2名がそれぞれ選出された.今回は,大会の前日に厚生労働大臣が新任したことから,厚生労働大臣表彰は代理として大谷泰夫厚生労働省医政局長が行った.
 中西会長は,東京医科歯科大学歯学部附属歯科技工士学校が,来春から広島大学歯学部に次いで東医歯大の4年制「歯学部口腔保健学部・口腔保健工学専攻」として新設されることについて,「歯科技工士教育の環境改善がはっきりと進行しており,誠に喜ばしい」との祝辞を述べた.続く大谷医政局長は,「高齢化の進展や疾病構造が多様に変化するなかで,良質な歯科技工物の提供が高齢者をはじめとする国民の口腔機能の健康保持・増進を図り,生活の質の向上に大きく寄与する」と述べ,高齢化社会における歯科技工士の役割に期待を寄せた.


(2010.10.04)

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