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 専門的口腔ケアに関する検討会(仮称)の設置について,大久保満男会長(円内)は「看護師や介護職員にとっては“口腔ケア”という言葉が,単に“口腔清掃”との認識でしかない場合が多く,その役割や位置づけを明確に示したい」とした.
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日本歯科医師会(大久保満男会長)は6月24日,東京・市ヶ谷の歯科医師会館において定例の記者会見を行った.
冒頭の大久保会長による挨拶では,玄葉光一郎民主党政策調査会長が6月21日付けで大久保会長と堤 直文日本歯科医師連盟会長あてに『歯科医療改善に対する取り組みについて』とする文書を提出した旨の紹介があった.それによると,民主党は「歯の健康の保持が高齢者をはじめとする国民の健康と質の高い生活を確保するために重要」であるという観点をもち,「歯科医師のみならず歯科技工士・歯科衛生士の待遇改善等に取り組む」とする内容となっており,日歯として正式に受理したとのことである.
また,会見では今後予定されている検討会の設置や役員合宿勉強会などについて,以下のとおり発表された.
専門的口腔ケアに関する検討会(仮称)の設置
要介護高齢者に対する口腔ケアは,気道感染防止や摂食機能の向上などに有効であり,その重要性に対する認識が多方面へ広がりをみせている.一方で,病院や施設において看護師や介護職員が本来と異なる意図として「口腔ケア」をとらえていることを受け,日歯は外部の専門家を加え「専門的口腔ケア」の役割や位置づけに関する検討会を設置する.そこでは,日歯の見解案をとりまとめることを目的とし,2回程度(7月2日と同月21日)の開催を予定している.
ビスホスホネート系薬剤に係る副作用問題への対応(検討会の設置)
日歯では平成20年2月に,ビスホスホネート系薬剤に係る副作用問題について検討会を設置して対応について議論を重ね,全会員向けに『歯科医師向けに薬剤投与患者への対応マニュアル』を作成した.しかし,経口投与での服用が増加したことなど,最近の臨床報告を検討し,改めて問題の重大性を鑑みて対応策を講じることを目的に,再度検討会を設置し,平成23年3月31日までに2回程度の会議を開催する.
平成22年度 役員合宿勉強会
今年度で3回目となる役員合宿勉強会(ワークショップ)を来る7月28日と29日の2日間にわたって実施し,そこでは「地域における医療と介護の一体的提供・歯科の役割――平成24年 診療報酬と介護報酬の同時改定に向けて――」をテーマに,医療・介護両面において評価されていない行為などについての検証と,在宅歯科医療の実施率向上のための対策および環境整備について検討し,日歯としての見解をまとめる予定となっている. |
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