よくかめば「ナイスだぜ――大盛況の「学童歯みがき大会」

 
 


向井美惠先生(昭和大学歯学部教授)による歯の衛生講話.参加者は皆,熱心に耳を傾けていた.円内は「自分にしか聞こえない秘密の音(咀嚼音)」に,片耳をふさいで聞き入る児童.




歯科衛生士学校の生徒からていねいなブラッシング指導を受け,真剣な表情で取り組む児童(上).アトラクション「大相撲歯みがき大会場所」にて,会場参加校の児童らと取り組みに興じる大関把瑠都関(下).
歯の衛生週間協賛行事として今年で67回目を数える恒例の「学童歯みがき大会」(主催:(財)東京都学校保健会,(財)ライオン歯科衛生研究所,ライオン(株))が6月4日,両国国技館において“めざせ 元気なお口 元気なカラダ”のテーマのもと,首都圏の小学校16校の児童と歯科衛生士学校27校の生徒が参加し,盛大に開催された.今大会は前回と同様にインターネットを活用して会場の様子を同時配信し,アジア地域3カ国および国内22都府県の小学校合計123校の児童が参加するという,きわめて大きな規模の大会となった.
 毎年さまざまな趣向が凝らされている歯の衛生講話では,今回は特に「食べ方」に重点を置いた解説がなされた.向井美惠先生(昭和大学歯学部教授)による煎餅を用いたわかりやすい体験実習では,児童らは前歯と奥歯の役割の違いや,舌,唇,頬などのはたらきを楽しみながら学習した.また食育を積極的に進めていく中で,歯科としての対応である“カミング30”や,よく噛むことで得られるさまざまな効用も紹介され,児童たちは咀嚼の重要性を深く実感したようである.
 アトラクション「大相撲歯みがき大会場所」には大山親方と大関把瑠都関らが登場し,代表児童らとの取り組みのほか,自らの体験を通して健康な歯の大切さを語りかけ,会場は大変な盛り上がりを見せた.
 このような“よく噛む”ための強い歯の大切さや,正しい歯みがきの方法を学んだ児童からは「歯をすみずみまでみがきます」「自分にあった歯みがきをします」といった元気な目標が次々に飛び出し,今大会も盛況のうちに幕を閉じた.

(2010.06.23)

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