サンスターが第5回Mouth & Body プレスセミナーを開催

 


参加者からは,歯周病に関する食事や禁煙の指導について多数の質問が挙がり,歯周病と糖尿病の関係に関心が深い様子が窺えた.
 (株)サンスター(濱田和生社長)は去る10月29日,東京・千代田区の如水会館において第5回Mouth & Bodyプレスセミナー「糖尿病の地域医療連携と歯科の役割」を開催し,多方面の出版・報道関係者が集まる中,貴田岡正史先生(東京都小平市・公立昭和病院)と濱田 亮先生(東京都多摩市開業/歯科医師)による示唆に豊んだ講演が行われた.

 歯周病は糖尿病の合併症の1つとして,今や歯科のみならず医科においても注目されている疾患だが,現在,成人の4人に1人が糖尿病もしくはその予備軍とされており,その数は年々増加の一途を辿っている.これらの現状を踏まえて貴田岡先生は,糖尿病に関する地域医療を効果的に行うには,まず“かかりつけ医と専門医の連携”が必要不可欠であるとした.また,日本歯科医師会と日本糖尿病協会が連携して歯周病と糖尿病に関する情報交換を行い,予防ならびに治療活動を向上させるために設けた制度(日本糖尿病協会の歯科医師登録医制度)や,西東京地域において地域に根ざした医療連携の実現に向けて医療従事者の教育研修や管理栄養士紹介事業などを行っているNPO法人『西東京臨床糖尿病研究会』の取り組みについて詳しく説明した.
 続いて濱田先生は,糖尿病患者の歯周病治療には細菌のコントロールが最も重要であると述べ,歯科医師は患者自身の自発力を促し,継続的なメインテナンスとセルフケアを行っていけるような環境を整えていくことが大切であると訴えた.そのためには,医師,歯科医師,歯科衛生士のコミュニケーションおよび連携を強化し,患者に対して適切な情報提供を行うことが重要である,と強調した.
 参加したプレス関係者にとっては,糖尿病と歯周病とが互いに影響を与え合う関係,そしてその治療や予防には医科歯科の緊密な連携とともに歯科衛生士や患者との日頃からの確かな信頼関係がキーワードとなることが理解できる,有意義なセミナーであった.


(2009.11.16)

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