医療経済実態調査――2万数千円マイナス

 


中医協総会の冒頭,「医療がこの国の閉塞感を打破する突破口となる」と挨拶する足立信也厚生労働大臣政務官.
 中医協は9月30日の開催後,民主党への政権移行などのなかで1カ月間開催がなかった.しかし,10月26日に中医協新委員が発表され(27日,ヒョーロン・ニュース参照),30日に1カ月ぶりに開催された.
 開催に先立ち足立信也厚生労働大臣政務官より挨拶があり,今回の中医協委員の選任について「都市と地方,病院と診療所のバランスを加味して選んだ」と説明し,加えて「チーム医療の観点から今まで参加していなかった分野からも入っていただいた」と述べた.
 その後,(1)医療機器の保険適用について,(2)先進医療専門家会議の報告について,(3)薬価調査および特定保険医療材料価格調査の実施について,議論が行われた.また,平成21年6月に実施された第17回医療経済実態調査(医療機関等調査)について報告がなされた.前回調査から,(1)平成21年6月の「単月データ」に加え,直近事業年度の「年間データ」も調査,(2)一般診療所および歯科診療所の設立主体別の集計区分を「個人」「医療法人・その他」の2区分から「個人」「医療法人」「その他」の3区分で集計,などの点が変更された.
 今回の調査結果の中で,歯科診療所の損益状況(1)単月(図1),(2)直近の事業年(度)(図2),(3)歯科診療所における職種別常勤職員1人平均給与(直近の事業年(度))(図3),を以下に記すが,損益差額は前回(平成19年6月)調査比,個人・医療法人共にマイナス2万数千円となった.なお,参考に医科の一般診療所(図4・図5)も掲載する.


図1 歯科診療所の損益状況(単月).

図2 歯科診療所の損益状況(直近の事業年(度)).

図3 歯科診療所における職種別常勤職員1人平均給与(直近の事業年(度)).



図4 一般診療所(個人)の損益状況(単月).


図5 一般診療所(医療法人)の損益状況(単月).


(2009.11.5)

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