東京歯科大学歯科衛生士専門学校の創立60周年を祝う

 


創立60周年記念式典の様子.式辞を述べる下野正基校長(上,中央)と記念式典までの経過を報告した中井麗子同窓会会長(上,右),祝辞を述べる金澤紀子日本歯科衛生士会会長(下,左).
海外特派員経験など,新聞記者としての様々な経験から現在の社会・経済情勢についてわかりやすく講演を行った岸井成格氏(毎日新聞社特別編集員).
記念式典・講演会の後で行われた記念祝賀会で乾杯を行う石川達也元校長.円内は祝辞を述べる日高勝美厚生労働省医政局歯科保健課長.
 わが国で最も長い歴史を持つ歯科衛生士養成機関である東京歯科大学歯科衛生士専門学校(下野正基校長)は,本年9月15日をもって創立60周年を迎えることから,去る9月12日(土),千葉・幕張のホテル・ニューオータニ幕張において記念式典が執り行われた.
 東京歯科大学歯科衛生士専門学校は1948年に歯科衛生士法が制定・交付されたことを受け,歯科臨床の予防指向を目標として翌1949年に設立されたところから,同校の歴史そのものが歯科衛生士教育の歴史であるともいえる.
 教職員や同窓生,在校生など多くの関係者が集まった記念式典では,中井麗子同窓会会長による60周年記念式典開催までの経過報告ではじまり,下野正基校長による式辞,熱田俊之助東京歯科大学理事長や金子 譲東京歯科大学学長による挨拶,そして金澤紀子日本歯科衛生士会会長による祝辞が述べられた.それぞれの立場から60年という歴史の大きさや3年制教育への移行(一部,4年制化),歯科衛生士教育をとりまく様々な変遷について触れながら,今後,歴史と伝統を継承しつつ,新しい世紀における歯科衛生士教育を充実させていくことの重要性が語られた.
 記念式典に引き続いて,毎日新聞社特別編集委員の岸井成格氏による記念講演「文明の岐路に立つ世界と日本」が行われた.先に行われた第45回衆議院議員総選挙の結果を踏まえ,政権交代がもたらす意味やその背景,わが国の選挙制度(小選挙区制)の変遷と欧米との比較,エネルギーと環境問題,そして“脱官僚型の政治”への転換などについてわかりやすく解説し,現在の低迷した政治や経済状況に悲観することなく「これまで誰も経験したことのない,おもしろい時代がやってくる」という前向きな考えが必要だという言葉で,60年という節目を迎えた同校の在校生や卒業生,関係者にエールを送った.
 この後,会場を移して記念祝賀会が行われたが,この60年の間に2,108名もの卒業生を送り出し,歯科医療や保健福祉の現場で重要な役割を担う歯科衛生士の教育に貢献してきた同校をさらに発展させるため,多くの関係者が思いを新たにしていた.
(2009.9.16)


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