大久保満男氏が次期日歯会長選挙に出馬表明

 
次期会長選挙に向けて「これまで培った政界や厚労省とのパイプ,マスコミとのつながりを活かし,もう一度先頭に立って歯科界再生に力を入れたい」と意気込みを語る大久保満男氏.

 11月18日,東京・千代田区のアルカディア市ヶ谷において,日本歯科医師会会長現職の大久保満男氏が次期日歯会長選挙について記者会見を開いた.この会見のなかで大久保氏は「この2年半のあいだ全力で会務に取り組んできたが,いまだ道半ばの課題が多くある」とし,次期会長選挙に立候補する意志を表明した.
 日歯会長選挙は11月14日に公示されており,大久保氏は17日付で各都道府県歯科医師会会長と代議員宛に「日歯会長選挙立候補にあたって」と題した書面を郵送した(現時点で選挙人の住所は公表されていないため,選挙人への郵送はまだしていない).
 そのなかで,今後取り組みたい主な課題として,(1)歯科医療の再生,(2)新たな公益法人への移行,(3)レセプトオンライン化,(4)歯科医療のアピール,の4項目を挙げた.特に「歯科医療のアピール」については,需給問題,歯科大学・歯学部の受験者数減,歯科医療の持っている可能性などが,「国民に知られてない」として,学会,歯科医師会,産業界など歯科界が総力を挙げて大キャンペーンを行いたい考えを明らかにした.これまでも歯科に関する様々なキャンペーンが行われてきたが,もっと直接的に国民にアピールすることで「歯科界が抱えている根本的な課題解決への基盤となる」と述べた.
 日歯会長選挙の候補者は12月1日から4日まで受け付けられ,投票の締切は来年1月30日まで.

 そのほか,記者と以下のような質疑応答が行われた.
Q. 出馬の意志を固めたのはいつごろか?
A. 現職であるため,今までの会務に対する皆さんの評価を確認してからと考えていたが,いくつかの地区や県からご推薦をいただいた.自分のなかで意志が固まってきたのは10月に入ってから.
Q. これまでの会務で反省点は?
A. 役員には非常によくやっていただいているが,組織としての日歯を動かすのはなかなか難しいということを感じた.また,以前よりは改善したが情報収集,情報管理にまだ課題がある.(次期会長となったら)来年度は情報管理部を作りたい.
Q. 日歯と日歯連盟の会長を兼務することは考えているか?
A. あのような(中医協をめぐる贈収賄)事件が起きたのだから,峻別は必要.兼務せずに分けてやっていくべき.



(2008.11.21)
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