東京都歯科医師会が第169回代議員会を開催

 


挨拶に立った田中秀夫会長(円内)は,残り半年となった任期について「全身全霊で職務にあたりたい」との意気込みを述べた.

 東京都歯科医師会(田中秀夫会長)は9月4日,東京・市ヶ谷の新歯科医師会館において第169回代議員会を開催し,平成19年度決算や日歯選挙人の選出方法など13議案について議論を行った.
 なお今回から,先日の第2種B会員設立総会で選出された尾崎哲則代議員(日本大学歯学部教授)が出席し,代議員が1名増えた.

第1号議案 「新歯科医師会館及びその敷地の管理規則の一部改正」
 東京都歯科医師会と日本歯科医師会の共有財産である「新歯科医師会館」の名称について,すでに建築から20年が経過していることから名称を「歯科医師会館」に変更したいとの提案がなされ,可決された.9月11・12日の日歯代議員会において同様の議案が可決されれば,平成20年10月1日から「歯科医師会館」に名称が変更される.

第2号議案「社団法人東京都歯科医師会選挙規則の改正」
 東京都歯科医師会の選挙規則について,時代の趨勢に則した条文の整理ならびに日歯代議員・予備代議員関連条文との分離・整理を行うため,文言の統一や文章の明文化がなされた改正案が提示され,可決された.

第3号〜第7号議案 平成19年度決算関係議案
 第3号〜第7号議案は平成19年度決算に関する議案が上程されたが,東京都歯科医師会の入会者減による減収が目立った.平成19年度の新入会員は97名で,入会金収入が予算に対し345万円少なく,会員数も平成19年4月1日時点では8,628名だったが,平成20年3月31日には68名減の8,560名となっている.この人数は新設された第2種B会員(22名入会,入会金は免除)を含めての数であるので,実質90名の減少と言える.これに対し代議員からは組織率低下を危ぶむ声が聞かれたが,議案は執行部提案どおり可決された.

第8号〜第12号議案 平成20年度補正予算関係議案
 第8号〜第12号議案は,平成20年度補正予算に関する議案が上程された.特に代議員から質問がなされたのが,第9号議案の「平成20年度歯科衛生士専門学校会計歳入歳出補正予算」で,東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校は平成19年から3年生に移行したが,平成19年度入学者数が37名(定員50名)と大幅に減った.これらの影響により,生徒納付金収入が1,600万円もの減少となった.代議員からは定員確保に向けた活動について質問がなされたが,ホームページや新聞などを使った広告,ポスター配布や学校訪問などが行われているという.同議案を含め,12号議案まですべて可決された.

第13号議案「社団法人日本歯科医師会選挙人の選出」
 次回の日歯会長選挙における選挙人の選出方法については,日歯より「前回同様,都道府県歯科医師会の考えに任せる」ことが通知されている.東京都歯科医師会では前回の日歯会長選挙の際,「出身大学別の会員数に応じて按分して選挙人を選出する方法」で選挙人を選出したが,この方法への対外的な評価もまずまずであり,全国29歯科大学・歯学部出身者が在籍する東京都の特殊性を考慮して,次回も同様の方法を採ることを提案した.
 これに対し代議員から「同窓会組織を頼るのは体質として古い気がする.同窓会や派閥といったものから脱却すべきではないか」といった意見も出たが,賛成多数により可決された.

協議 「社団法人東京都歯科医師会倫理規程について」
 去年,東京都歯科医師会は贈収賄事件で2名の逮捕者を出している.東京都歯科医師会が組織として事件に関与しているわけではないが,この事態を厳粛に受け止め,会独自の倫理規程を作成することを決めた.そのため,倫理規程作成臨時委員会で検討が重ねられてきたが,その答申書の内容について協議の時間がもたれた.
 代議員からは「細かい規程ではなく,大きな理念のようなものがよいのではないか」「日歯ならびに郡市区歯科医師会と整合性のあるものにしなくてはいけない」「当たり前のものばかり書かれていて,恥ずかしくて医院内に貼れない」といった様々な意見が出された.執行部は次回の代議員会で議案として上程したい考えであったが,「もっと内容を精査すべき」との意見が大半を占めたため,今後の予定は流動的.


(2008.09.08)
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