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大久保満男会長(円内左)は,平成20年度の診療報酬改定で歯科がプラス0.42%に決まったことについて「数字としては小さいが,マイナスと言われたところからプラスにもっていった」と一定の評価をみせた.円内右は同じく診療報酬改定について説明する渡辺三雄常務理事. |
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日本歯科医師会は12月20日,東京・市ヶ谷の新歯科医師会館において定例記者会見を開催した.会見では,改定率が正式決定した診療報酬改定と日歯生涯研修におけるICカードの導入などについて説明がなされた.
“プラス0.42%”は大変遺憾
18日に正式決定となった平成20年度診療報酬改定は,本体部分の診療科別で医科・歯科が0.42%,調剤が0.17%の引き上げとなったが,薬価の1.2%引き下げで全体としては0.2%のマイナスとなった.この結果を受けて渡辺三雄常務理事は,「本会としては大変残念」との感想を述べたが,これを貴重な財源として点数表の再編成に臨む意向を示した.
渡辺常務理事は,今回の診療報酬改定作業にあたって「はじめから“社会保障費2200億円抑制”のもとに議論がスタートしたこと」が一番の課題であったとし,次回の改定では,“2200億円”の撤廃を政治的に求めていきたいとした.
日歯生涯研修事業にICカード導入
学術・生涯研修委員会(武部裕光委員長)では,平成18年6月から日歯生涯研修事業における研修カードの廃止とそれに代わる研修登録システムの構築について検討を重ねてきたが,最終答申書を取りまとめるに至り,理事会の承認を得た.それによると,平成20・21年度の日歯生涯研修事業システム化を目指して,現在の研修カードを利用した研修登録方式から,インターネット等を利用した研修登録方式へ移行する.平成20年4月1日から運用開始となる新システムは「JDA E-system」の名称で,これにより研修カードの収集・整理・提出作業が不要になると同時に,参加率や平均取得単位数,達成率などの各種統計データを確認できる.
また,平成20年4月までに全会員に対し,受講研修会登録用ICカードを配布し,会場で読み取り機にICカードをかざすだけで単位登録が可能となるが,ITが不得手の会員には2年間を目処に「プッシュホン」による研修単位登録を実施する.
平成20年度生涯研修セミナー実施要項が発表 学術・生涯研修・国際渉外担当の江里口 彰常務理事は,来年度の生涯研修セミナーの実施要項について「いつまでもおいしく食べていただくためにPartll―総義歯―」をテーマに,全国15カ所(平成19年度は9カ所)で講演が行われる.講師は3組に分かれ,Aチームが阿部二郎先生(東京都)と野首孝祠先生(大阪大学名誉教授),Bチームが矢崎秀昭先生(東京都)と鈴木哲也先生(岩手医科大学歯学部教授),Cチームが渡辺宣孝先生(神奈川県)と阿部伸一先生(東京歯科大学准教授)となっている.
また,各都道府県歯科医師会に配布されるDVDには阿部二郎,阿部伸一両先生の講演が収録される.
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