“減塩でも美味しい”国循が「かるしおレシピ第2弾」を発売

 

会場では試食として「むつの照り焼き」と「鶏の唐揚げのわさびソース」が提供された.むつは臭みがなく,味もしっかりと付いていて食べやすく調理されていた.唐揚げもわさびソースが効いているため,唐揚げの下味が薄くても鶏肉の深い味わいを楽しめる.

 去る12月9日,国立循環器病研究センター(橋本信夫理事長)が,東京・千代田区のホテルニューオータニ東京にて,『続 国循の美味しい! かるしおレシピ』出版記者発表会を盛況裏に開催した.
 同センターは,国の医療政策と一体となって国民の健康を守るため,循環器病の診断・治療,調査・研究および専門医療従事者の研修・育成を担う目的で1977年に設立された国立高度専門医療研究センターであり,「病院」「研究所」「研究開発基盤センター」の3部門を一体として運営していることが大きな特徴である.病院は「心臓血管部門」と「脳血管部門」が併設され,連携して最先端の医療を提供している.また,2010年4月に設立された「研究開発基盤センター」は,臨床研究と疫学調査の推進,知的資産の活用など複合領域の研究を推進している.
 本レシピは,国立循環器病研究センター病院の入院患者に実際に提供している病院食のレシピをまとめたもので,減塩に加えエネルギーを500kcal台に抑え,タンパク質,脂質,食物繊維,コレステロールにも配慮した健康メニューとなっている.従来の「減塩食は味が薄くて美味しくない」というイメージを一新すべく,少量の塩分でもしっかりと味を感じるよう調理法が工夫された,家庭でも簡単に作れるレシピとなっている.また,前回好評を博した『国循の美味しい! かるしおレシピ』を改良してレシピ数を増やし,簡単にメニューの組み合わせを変えられる「アレンジアドバイス」によって,生活習慣病予防はもちろん,糖尿病や脂質異常症の患者にも活用できるようになっている.
 「かるしおレシピ」は,給食会社・介護施設へのレシピの提供,インターネット配信等で宣伝活動を続け,西日本を中心にデパートの地下等で「かるしおレシピ」弁当販売を行ってきた.このたび,関東にもこの弁当販売が進出し,「適塩弁当『いたわり』シリーズ」がそごう千葉店,松坂屋上野店にてそれぞれ12月16日,1月2日から販売開始される予定である.また,「かるしおレシピ」をもっと広めようと,「S-1g(エス・ワン・グランプリ)大会」を行っている(最終選考と講演会・授賞式が1月23日に開催).同大会は“地産地消・地域復興”と“減塩”を合わせた「ご当地かるしおレシピ」コンテストで,「定食部門」「惣菜部門」「単品部門」の3部門に分かれている.

(2013.12.20)

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