平成23年度の歯科医療費は2兆6,757億円

 
 11月14日に厚生労働省より平成23年度の国民医療費が公表された.これは保険診療の対象となる傷病の治療に要した費用の推計で,総額38兆5,850億(平成22年度比1兆1,648億円の増加)・国民1人当たり301,900円だった.内訳は,医科医療費27兆8,129億円(うち入院外一般診療所8兆954億円),歯科医療費2兆6,757億円(構成割合は6.9%,平成22年度は2兆6,020億円・同7%),薬局調剤医療費6兆6,288億円で,調剤薬局分の増加は4,876億円と大きく,また構成割合も平成22年度の16.4%から17.2%を占めるに至った(表を参照).
 また,国民1人当たり医療費は,医科217.6千円,歯科20.9千円,薬局調剤は51.9千円だが,65歳以上に限ると,医科536.9千円(70歳以上604.4千円,75歳以上676.0千円),歯科31.4千円(同31.4千円,同28.9千円),薬局調剤122.7千円(同136.5千円,同147.3千円)だった(表を参照).なお,9月10日に厚生労働省が発表した翌平成24年度の歯科医療費の概算速報値は2兆6,950億円を示している(ただし,これは国民医療費の98%相当であるため,100%に換算すれば2兆7,500億円程度となる).
 こうみてくると,歯科疾患が健康全体に与える影響を無視できなくなってきた現在,クオリティーを含めて歯科の保険診療の在り方を根本的に見直す必要があるだろう.それも早急に…….詳細については厚生労働省のHPを参照.

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/11/


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(2013.11.15)

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