日本歯科技工士会が「2013年入れ歯の日市民公開講座」を開催

 

代表挨拶を行う古橋博美会長.講座企画趣旨を「歯科技工士の“思い”と“技”そして“みなさんと共感できる何か”を伝えるため」と述べた.また機関誌『日本歯技』で行っている東北復興支援活動について紹介した.


ゲストの水谷孝次氏.氏の代表的な仕事としても挙げられる北京オリンピック開会式で使用された「笑顔」の写真と傘についてのエピソードや,これまでの経験談を通して「情熱と笑顔さえあれば仕事は決して裏切らない」ことを訴えた.

 日本歯科技工士会は10月5日,東京・墨田区の国際ファッションセンタービル3階ホールにて「2013年入れ歯の日市民公開講座」を開催した.
 本講座は「10月8日(入れ歯の日)」を記念して,歯科技工を身近に感じてもらい,そして一生を共にする「歯」について考えることを目的として行われている.会場では,今年のテーマ「家族みんなで笑顔になって歯の大切さを学ぼう!」を軸に,石こうでの手形作製など子どもも楽しめる催しが用意された.
 公開講座では,古橋博美・日本歯科技工士会会長による代表挨拶に続き,久保孝之氏(墨田区副区長),三塚憲二先生(日本歯科医師会副会長),金澤紀子先生(日本歯科衛生士会会長)が来賓挨拶を行い,三者それぞれの立場から歯科技工士への日頃の感謝を述べた.
 続いて時見高志先生による「入れ歯配列デモ」が行われた.日頃はまず観ることができない歯科技工士の手技に,来場者は大いに魅せられていた.
 さらにゲストとしてアートディレクターの水谷孝次氏(NPO法人MERRY PROJECT代表)が登壇し,特別講演「笑顔のコミュニケーション」を行った.水谷氏が手がけるデザインの中心となっている「笑顔」について,被写体を撮影した際に「笑顔を確認する一番のポイントは“歯”」だと明かし,笑顔と歯の強い関係を述べた.「仕事は人々に幸せを与えるもの」であるという水谷氏自身が導き出した“究極の答え”と,「笑顔がない場所にも笑顔を届ける」という目標を述べ,水谷氏は60分にわたる講演をしめくくった.
 なお今回のプログラムは,全編にわたり手話とテロップによる同時通訳が行われ,参加者全員が楽しめるように配慮されていた.

会場の様子.この他にも「笑顔の傘」の展示などが行われていた.



(2013.10.10)

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