平成22年度の国民医療費 37兆円を超える
――歯科診療医療費は2兆6千億円

 
 このほど厚生労働省から「平成22年度国民医療費」の概況が発表されたが,医療費総額は過去最高となる37兆4,202億円で,前年度比1兆4,135億円増加(+3.9%)し,これで4年連続増加したことになる.
 一般医療費は平成21年度26兆2,041億円から22年度27兆2,228億円(対前年増減率+3.9%),薬局調剤医療費は5兆8,228億円から6兆1,412億円(+5.5%),訪問看護医療費は665億円から740億円(+11.3%),そして歯科医療費は2兆5,587億円から2兆6,020億円(+1.7%)とそれぞれ増加を示した.特に歯科医療費は初めて2兆6,000億円台となったが,総国民医療費に占める割合は7.1%から7.0%と前年比−0.1%となった.
 また,人口一人当たり医療費は292.2千円(平成21年度282.4千円),うち一般医療費は212.6千円(同205.5千円),歯科医療費20.3千円(同20.1千円),薬局調剤医療費48.0千円(同45.7千円),65歳以上の人口一人当たり医療費は702.7千円(同687.7千円),うち一般医療費は528.1千円(同516.1千円),歯科医療費30.4千円(同29.8千円),薬局調剤医療費114.1千円(同111.3千円)だった.(厚生労働省の国民医療費のデータ
 傷病別にみると歯科は,循環器系疾患5兆6,601億円,新生物3兆4,750億円に次いで3番目に多い状況となっている(4番目は呼吸器系疾患の2兆1,140億円).
 なお,先に発表された厚生労働省の「平成23年度医療費の動向」調査によると,概算総医療費は37兆8,000億円,そして概算歯科医療費は700億円程度増加(+2.6%)し,2兆6,600億円見当になることが予測されている.

(2012.10.05)

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