歯科衛生士法が改正へ 厚労省 チーム医療推進方策検討WGで議論

 
 

第10回チーム医療推進方策検討ワーキンググループの模様.歯科衛生士法が議題に取り上げられた.

チーム医療の指針や各医療スタッフの業務範囲等を議論するチーム医療推進方策検討ワーキンググループ(山口 徹座長/虎の門病院院長)の第10回が8月8日に厚生労働省内において開催され,歯科衛生士法が議題として取り上げられた.
 歯科衛生士法については3月1日,日本歯科医師会と日本歯科衛生士会が連名で小宮山洋子厚生労働大臣に歯科衛生士法第2条第1項の文言変更に関する要望書を提出している.また,6月13日の第11回チーム医療推進会議においては宮村一弘委員(日本歯科医師会副会長)が,歯科衛生士法改正の検討をお願いする旨の発言をしており,にわかに改正への気運が高まっている.
 今回のワーキンググループでは,まず事務局から文言の改正について2カ所提案がなされた.それは,①第2条第1項の「……歯科医師の直接の指導の下に……」を,歯科医師と緊密な連携を確保した上で歯科医師の直接の指導までは要しないこととするとしてはどうか,②第2条第1項の「……歯牙及び口腔の疾患の予防処置として次に掲げる行為を行うことを業とする女子をいう」の「女子」を「者」に改めてはどうか,の2点.
 これに対して委員による検討がなされ,歯科医師である向井美惠委員(昭和大学口腔ケアセンター長)から「法改正をしていただければ,医科歯科連携を含めたチーム医療の第一歩となるのでよろしくお願いしたい」と発言があったほかは,特に反対意見もなく了承された.
 今回の内容は,8月22日に開催予定であるチーム医療推進会議に報告され,そこでの議論を踏まえて法改正への手続きが進められることになる.

(2012.08.09)

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