第63回「保健文化賞」 歯科界から3件が受賞
「保健文化賞」は,昭和25年(1950年)に創設されて以来,保健医療,生活環境,高齢者および障害者保健福祉,少子化対策等の多岐分野において著名な実績を残した団体および個人を表彰することで,保健衛生の発展に寄与し,この分野では権威ある賞として高い評価を得ている.
現在に至るまでに歯科界でも多くの受賞者が誕生したが,第63回を迎えた今回も歯科界から以下の3件が受賞した.ちなみに今回は,団体・個人合わせて59件の応募の中から,10団体・5個人が受賞した.またこれまでの受賞者総数は615団体・316個人の931件にのぼる.
この賞は第一生命保険(株)が主催し,厚生労働省,朝日新聞厚生文化事業団,NHK厚生文化事業団が後援するものだが,10月下旬〜11月上旬に贈呈式が行われる.そして,受賞者には厚生労働大臣から表彰状を,第一生命保険(株)から感謝状とともに賞金(団体200万円,個人100万円)が贈呈される.
受賞者名
都道府県
業績
日本歯科大学新潟病院
在宅歯科往診ケアチーム
新潟県
20年以上にわたり,地域における要介護高齢者の訪問歯科診療や障がい者福祉施設での無料歯科検診に取り組んでいる.また,新潟県中越地震,中越沖地震などでは,在宅歯科往診ケアチームを編成し,被災者への応急歯科治療や口腔ケアを行い,被災者の健康保健対策に貢献している.
石川県歯科医師会
口腔衛生センター
石川県
地域における心身障がい児・者に対して,歯科診療,検診や口腔衛生指導を行い,歯科疾患にかかる予防および治療に貢献している.また,要介護高齢者に対する歯科診療の円滑化への取り組みを推進,心身障がい者・要介護高齢者の口腔衛生思想の啓蒙並びに向上に貢献している.
香月 武
佐賀県
17年にわたり発展途上国で貧しく十分な医療を受けられない子どもたちに無償の歯科医療奉仕活動(口唇・口蓋裂手術)を実施するとともに,現地の医師に対し口腔外科学の教育や手術の技術指導を行い,発展途上国の医療向上に貢献している.
(2011.08.10)
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