日学歯が第78回総会を開催,会長に中田郁平氏が再選

 
 

円内は,再選を果たした中田会長.挨拶の中で「2年前に初めて会長に選出された時,日学歯は今,“生きる力の芽” が育っている状態だと挨拶したが,現在は“やっと少しつぼみが開いている”ところである.これからの2年間で“綺麗な花が咲く” ように尽力していく」と強い決意を表明した.
( 社) 日本学校歯科医会は3月31 日,東京・市ヶ谷の歯科医師会館において第78 回総会を開催し,任期満了に伴う役員選挙で現会長の中田郁平氏を会長に選出した.
 会長候補には当初,中田氏と元専務理事である丸山進一郎氏が立候補していたが,丸山氏が3月14 日付で辞退届を提出したため,無投票で中田候補の再選が議決を経て承認された.また,監事には宮﨑禎之氏,箱崎守男氏,大薮武男氏の3名が,地区推薦理事には各ブロックの加盟団体から推薦を受けた7名が,それぞれ承認された.その他の理事についても中田次期会長から指名があったが,具体的な役職は4月に行われる理事会で決定される.なお,新役員の任期は本年4月1日から平成25 年3月31 日までの2年間である.
 本総会は当初16 日に開催する予定であったが,先に発生した東北地方太平洋沖地震により延期されていたもので,総会の冒頭には,岩手県の箱崎守男代表会員から被災地の現況が報告されるとともに,被災で亡くなられた方々に黙祷が捧げられた.日学歯では,すでに賛助会員企業から提供を受けた歯ブラシやガムなどの支援物資を被災地に送り届けているほか,義援金や被災した児童・生徒の心のケアについても検討中である,としている.

●「学校歯科医生涯研修制度」の“専門研修” 発足に向けて協議
 協議では,「学校歯科医生涯研修制度について」が上程され,現在行われている“基礎研修” の内容をより深く理解するための“専門研修” を「平成24 年度からスタートさせたい」との意向が示された.
 本制度は,学校歯科医の資質向上を目的として平成21 年4月に制定されたもので,「学校保健の概念」「保健教育」「保健管理」「組織活動」という4つの項目を習得するための“基礎研修” を日学歯もしくはその加盟団体が開催,これまで日学歯の会員を中心に約14,000 名の学校歯科医が受講している.
 黒住副会長は“専門研修”(案)の中身について,受講資格は“基礎研修” の課程を修了した者とすること,身分証を発行すること,5年ごとの更新制とすることなどと説明した.これに対して代表会員からは,「加盟団体や個人での費用負担が大きくならないか」「身分証の発行は差別化に繋がるのではないか」などの質問があがったが,「制度自体は素晴らしいもの」との意見が多く,執行部は「引き続き,会員や加盟団体などの意見を取り入れながらまとめていきたい」と述べ,代表会員に対して理解を求めた.

(2011.04.04)

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