日歯連盟が第112回評議員会を開催
堤会長(円内左)は挨拶で「震災により亡くなられた被災者の方々のご冥福を祈るとともに,被災した会員に心からお見舞い申し上げる」と述べた.その後,石井議員,西村まさみ参院議員(円内中央),関口昌一参院議員,大久保潔重参院議員,水野智彦衆院議員,川口 浩衆院議員が国会報告を行った.円内右は次期会長に主任した髙木幹正氏.
岩手県選出の箱崎評議員(円内)は,先に発生した東日本大震災の被災状況について説明するとともに,日歯・日歯連盟から岩手,宮城,福島の県歯・県歯連盟にそれぞれ見舞金として1千万円ずつ送金がなされたことに対し「診療所や器材などを失った会員に配り,有効に使わせていただいている.迅速に対応していただき大変ありがたい」と感謝の意を示した.また,評議員会が行われた同日,被災地へ向けて第二便の支援物資輸送が行われたが,写真は日歯会館に集積されている物資の一部.
日本歯科医師連盟は3月30日,東京・市ヶ谷の歯科医師会館において第112回評議員会を開催した.冒頭の挨拶で堤 直文会長は2年間の任期を振り返り,「『日歯の目的達成のための政治活動』を行う連盟の立場として,政局が混迷する中である程度柔軟に対応できたと感じている」と述べた.また,歯科関係議員による国会報告は石井みどり参院議員をはじめ6名の議員が行い,震災に関連して「被災者には高齢者が多く,誤嚥性肺炎などの防止のために歯科医師が果たすべき役割は大きい」「被災地に仮設診療所が設置される場合に,歯科も含まれるよう働きかける」といった説明がなされた.
評議員会では国会報告に続き,会務報告,会計報告,監査報告の順に各種報告がなされた後,議案審議に入った.
議案審議――次期会長は髙木幹正氏に決定
議案審議では,平成23年度事業計画をはじめ,各会計収支予算など計7議案が上程されたが,すべて執行部提案どおり可決された.第7号議案「次期役員の選出」では,本年4月1日からの次期会長に髙木幹正氏が立候補,次期監事には佐藤博嗣氏(山形県),中野健一郎氏(静岡県),中村昌人氏(神奈川県)の3名が立候補したが,いずれも定員数内のため無投票で議決を経て承認された.なお,他の役員選出については次期会長に一任される.承認後の挨拶で髙木次期会長は「日歯との連携をしっかり取りつつ,政策実現に向けて,これまで取り組まれなかった活動にも積極的に挑戦して参りたい」との決意を示した.
会務および議事に関する事前質問では,昨年行われた参院選の総括や連盟組織のスリム化についてなどの質問・要望がなされ,その後の協議では時局対策として被災地への支援策について意見が交わされた.その中で,「政策医療に歯科が含まれないと被災地での口腔ケアの普及は難しい」(箱崎守男評議員)との意見があり,執行部から「歯科関係議員を通じ政府に積極的に働きかける」との答弁がなされたが,現執行部の任期は翌日の31日までということもあり,対応としてはおおむね次期執行部への申し送りとなる.
(2011.04.04)
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