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研修会のはじめに挨拶を行った笹川会長(円内)は,「終末医療に対する一般的な理解は着実に広まってきている.看護師を中心に,今後もホスピス・緩和ケアを積極的にリードしてもらいたい」と述べた.
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グループ発表では,「ホスピス・緩和ケア」について考えるだけでなく,「“寄り添う”とは何か?」といった,ホスピスケアの原点を振り返ることについてさまざまな考えが述べられ,終始活況を呈していた.円内は,2日目に講演を行った柏木哲夫金城学院学院長(左)と石垣靖子北海道医療大学大学院教授(右). |
歯科界で「Tooth Fairyプロジェクト」(日本歯科医師会協賛)などの社会貢献活動を展開する日本財団(笹川陽平会長)が,東京・港区の日本財団ビルにおいて3月3・4日に「第10回日本財団ホスピスナース記念研修会」を開催し,全国からホスピス・緩和ケアに携わる204名の看護師が集った. 研修会では,はじめに笹川会長から挨拶が行われた後,ホスピスナース3名によるスピーチと「ホスピス・緩和ケアとは?」をテーマとしたグループワークおよびグループ発表が行われたが,参加者それぞれの現場経験をふまえた意見が活発に取り交わされた.また2日目には,柏木哲夫金城学院学院長が「寄り添う力を養う」,石垣靖子北海道医療大学大学院教授が「ケアリングの組織文化を創る担い手として―ホスピスナースの役割―」をテーマに,それぞれ有意義な講演を行った.
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日本財団は,1996年に「日本財団ホスピス研究会」(委員長:日野原重明聖路加国際病院理事長)を立ち上げて以来,「施設設備」「人材育成」「一般への周知啓発」を3つの柱にホスピスプログラムを推進しており,日本で初の独立型ホスピスであるピースハウス病院(神奈川県)をはじめとする13施設(281床)の建設や日本看護協会など5機関8大学の認定看護師養成機関への支援を行ってきた.こうしたプログラムを通して養成されたホスピスナースは,現在までに2,500名を上回っているが,同プロジェクトでは2015年までに5,000名を目指しているという.また「一般への周知啓発」としては,「memont mori」と題した公開シンポジウムがすでに全国30カ所で開催され,約30,000人の参加があったが,現在その講演を収録したDVDの貸し出しによる啓発活動も行っている.
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