樋状根とRadix Entomolarisへの対応
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・樋状根ではファイルでの拡大が困難 ■状根は,癒合型,対称型,非対称型に分類され■),根管の断面形状もさまざまである.通常の根管形態とは異なり,細く,幅広い根管の場合,通常のSSファイルや,NiTiロータリーファイルでは根管形態に適合せず,拡大形成を適切に行うことが難しく,形態やファイルの種類によるが,21%〜75%程度の未切削根管が残る■).では,残存歯質の有無を根管治療時には診断する必要がある.再根管治療の目的は,根管内の細菌数を極力少なくし,根管充塡で細菌の増殖の場を奪い,修復物,補綴装置で再感染(漏洩)を防ぎ,なおかつ咬合できるように歯冠を回復することにある.この歯は漏洩をすでに起こしており,歯冠部のう■を除去し,仮封材の厚みを取り,象牙細管を塞ぐためにも隔壁の作製が必要となる.隔壁作製後の状態を図₄に示す.隔壁作製後に根管内の処置へと移行する.図₁ 術前のデンタルエックス線写真.根尖部の透過像および近心歯槽骨の垂直的骨欠損を認める.樋状根であることがわかる.図₃ セメントとう蝕を除去していく.う蝕検知液を用いて取り残しを防ぐ.図₂ FMC,メタルコアを除去後の状態.歯冠部はう蝕が疑われ,根管の遠心上部は黒変している.近心のガッタパーチャの上部も感染が疑われる.図₄ メガボンド₂(クラレノリタケデンタル),クリアフィルマジェスティESフロー(Low,A2)(クラレノリタケデンタル)で隔壁を作製.   41

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