サポーティブ・インプラント・セラピー
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性になれば,経過観察とし,定期的なリコールに移行する.BOPが陰性に転じない場合,排膿が消退しない場合,Zone Cの清掃が困難な場合,粘膜または骨欠損形態を修正する必要がある場合にはStep3に移行する.94   ₂.スクリュー固定式上部構造の除去方法 スクリュー固定式の上部構造は,咬合面にアクセスホールが形成されており,通常はコンポジットレジンで封鎖されている.アバットメントスクリューとコンポジットレジンの間には,スポンジ,ガッタパーチャポイント,あるいは絶遠テープなど,非接着性の材料が塡入されていることが多い. 除去する際には,アクセスホールのレジンをカーバイドバー等を用いて除去し,スポンジ等を除去した後,ドライバーを挿入し,アバットメントスクリューを除去する.セメント固定と比較すると,簡単・確実に上部構造を除去できる(図₄-₃).₃.セメント固定式上部構造の除去方法(1)遁とん路ろ付与タイプの除去法 セメント固定の欠点のひとつは,セメントのインプラント周囲溝への洩出によるインプラント周囲疾患の発症である.この欠点を補うために,かつては余剰セメントがセット時に排出されるよう,上部構造に遁路を付与していた(図₄-₄).セットには,当科ではグラスアイオノマー系仮着用セメント(フジTEMP,ジーシー)を用いていた. 上部構造除去時には,遁路の開口部にリムーバーをかけて除去する.しかし,アバットメントと上部構造の適合がよすぎると,リムーバーで槌打しても除去できないこともあり,当科では2012年以降,このタイプの上部構造は使用していない.(2)除去用スリット付与タイプの除去法 遁路付与タイプの上部構造の欠点を補うために,セメント固定式においては,現在は舌側面に除去用スリット(1.5mm×0.6mm)を付与した上部構造Step₂ 上部構造を除去する非外科的治療Ⅳ₁.Step₂で行う治療内容(1)上部構造の清掃 Step1を行ってもBOPおよび排膿が消退しない場合には,インプラント上部構造およびアバットメントを除去して粘膜縁下のプラークや歯石を除去し,上部構造の粘膜縁下部のポリッシングを行う.そして,超音波洗浄後,薬液消毒等を行い,再装着する. 薬液消毒は,当科では過酸化水素水,ハイクロソフト水,エタノールの順に行っている(図₄-₂).ハイクロソフト水は,食塩水あるいは希塩酸を電気分解により生成したpH値5~6.5,有効塩素濃度30~80ppmの微酸性次亜塩素酸水である.当科では,ウェルクリン・テ(OSGコーポレーション)で生成したハイクロソフト水を器具の薬液消毒等に用いている.  インプラント-アバットメント接合部(ChapterⅠ・34頁参照)が汚染されている場合には,同部の清掃を行う.インプラント-アバットメント接合部の清掃は,傷がつかないよう,サブソニックブラシシステムやペリオブラシ等(ChapterⅢ・78頁参照),ナイロン製の素材の器具を用いる.骨吸収があり,インプラント体のラフサーフェイスが露出している場合には,その清掃も行う.(2)上部構造の交換 上部構造の形態不良がみられる場合には,形態を修正した上部構造を作製し,装着するケースもある.アバットメントの不適合がみられる場合には,印象を行い,アバットメントと上部構造を新製する.上部構造を頻繁に除去して清掃する必要がある場合には,セメント固定式の上部構造を除去し,スクリュー固定式の上部構造に交換することも検討する. Step2の処置が終わり,再評価検査でBOPが陰

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