天あま川かわ由ゆ美み子こ 前歯部空■歯列には，■種類ある．■つは正中離開などに代表される歯間部の空■，もう■つは歯頸部の空■いわゆるブラックスペース，ブラックトライアングルである．これらの治療は審美修復治療であり，保険診療適用外の治療になるため，患者への説明と同意が必要になる．歯間部空隙（正中離開，矮小歯など） 多くの方がすでに歯科医院で相談をし，クラウンやラミネートベニアなど間接法による修復治療を提案されていることが多い．当院に来院される方は，「歯を削らない方法で■間を埋めることはできないか」という相談がほとんどである．筆者は，当該歯が天然歯である場合，歯間部空■改善のためにクラウン修復を行うというオプションはないと思っている．表₁・表₂に，筆者の考える修復方法の判断基準を示す． 空■量も修復方法の決定に関係する．空■量が大きいほうがコンポジットレジン修復を行う場合，困難になる．コンポジットレジン修復とラミネートベニア修復の選択で悩むような場合は，ワックスアップを行う．歯頸部空隙（ブラックスペース，ブラックトライアングル） 歯頸部の空■（以下，ブラックトライアングル）に関しては，「黒い■間が気になるけど治療は難しい」「歯を削る治療しか選択肢がないのなら治療しなくてもいい」と諦めている方が多いように感じる．この治療は，MIコンセプトに則ったコンポジットレジン修復による審美修復治療が可能である．カウンセリングとしては症例写真を用意しお見せするだけである．歯を削ることなく■間が埋まるということで，治療後はむしろセラミック修復終了時よりも喜んでいただける．Point 歯間部空隙： 空隙量によって修復方法を選択．迷う場合はワックスアップを行うPoint 歯頸部空隙： 歯冠形態を変更しない場合は，コンポジットレジン修復50 THE NIPPON Dental Review Vol.82 No.8（2022-8）天川デンタルオフィス外苑前〒107-0061 東京都港区北青山2-7-18第一真砂ビル4Fカウンセリングコンポジットレジン修復でのアプローチ①
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