日本デンタルショー 2004への誘い


新時代への展望を開く
デンタルショーに

きむらしゅうすけ
木村集亮

日本歯科商工協会 会長
(株)モリタ東京製作所 取締役社長


 今秋,恒例の日本デンタルショーが,第20回日本歯科医学会総会の併催行事として2004年10月29日から31日までの3日間,パシフィコ横浜で開催されます.メインテーマは「健康な心と身体は口腔から〜発ヨコハマ2004」で,国内外から集(つど)われる歯科医師,歯科技工士,歯科衛生士はもとより歯科医学および医療に携わる方々に,最新の医療器械,材料および薬品等の展示を行います.
 日本デンタルショーは40年近くの歴史がありますが,これは歯科業界が一致団結してきたことの証であり,国民歯科医療に貢献してきたことの賜である,と確信しております.
 人口の高齢化が急速に進行しているわが国では医療費が増大してきておりますが,医療費抑制政策の下,医療関係者をとりまく環境は大変厳しいものがあります.そのため,医療従事者はもとより,医療関係企業に至るまで,厳しい環境変化に即応できるよう,体質の改善を政府から求められているのが現状です.
 歯科医療環境においても同様に,医療技術の向上と共に各診療施設内や関連企業の経営に更なる合理化を余儀なくされているところです.
 近年,医療が高度化する一方でトラブルも増加傾向にあり,これに関連して製品の取り扱い方も重要視されております.今後は,器材をご使用になられる医療側と提供させていただく企業側の更なる情報交換の場が必要である,と痛感しております.
 従来,デンタルショーといいますと,旧来の商習慣を重視する傾向が強く感じられましたが,最近の国際的デンタルショーにおきましては,出展者側は単に製品の売り込みだけでなく,ユーザーの方々への情報提供や高性能製品の取り扱いについても十分な説明を行っております.昨年のIDS2003(ドイツ・ケルン)に参加した人へのアンケート結果によると,86%の医療関係者が「企業関係者との対面により器材に関する情報を入手すること」を挙げています.
 「日本デンタルショー2004」は,歯科医療従事者の方々に“より多くの情報交換ができる場”(対面販売を重視する商品の展示)を提供することを目的としております.また,明年4月からは薬事法も改正されますが,近年の著しい歯科医学の進歩と共に器材や機器,薬品等の開発も進んでいるところから,適正使用のためには対面販売による迅速な情報収集が不可欠である,と痛感しております.
 先生方におかれましては,機器の性能を十分に発揮させてご活用いただくためにも是非ご来場くださり,各種製品を手にとってご覧いただきたいと思います.各企業の専門係員がおりますので,日頃のご不満や質疑についても十分お伝えいただき,明日からの診療にご満足いただける器材をお選び願えれば幸いです.
 この「日本デンタルショー2004」が,これからの診療の一助となりますことを期待いたすと同時に,多くの方々のご来駕を心よりお待ち申し上げております.




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