日本歯科医学会第81回評議員会が開催さる 次期会長に江藤氏を再選

 


次期会長に当選し「さらに研鑽していきたい」と意気込みを語る江藤一洋日本歯科医学会会長.次期の任期は平成21年4月1日から平成23年3月31日までの2年間.

 日本歯科医学会は1月23日,東京・市ヶ谷の歯科医師会館において第81回評議員会を開催した.このなかで,任期満了に伴う学会会長選挙が行われ,現職の江藤一洋氏が瀬戸皖一氏(鶴見大学歯学部特命教授),三谷英夫氏(東北大学名誉教授)を破り,当選を果たした.

江藤一洋氏が1票差で当選
 第6号議案として「日本歯科医学会役員(学会会長)選挙」が上程され,瀬戸,三谷,江藤の3氏が立候補した.
 各立候補者の候補者演説(受付順)では,瀬戸氏が(1)各学会の社保委員会による医療技術評価提案書の作成,(2)歯保連の創設,(3)学会の構造改革によるスリム化などを訴えた.続いて三谷氏は,関係機関や行政と協力して難局に立ち向かうべきとの姿勢を示した.そして江藤氏は(1)日歯との緊密な連携,(2)臨床疫学研究の整備・強化,(3)継続的に医療の質を向上させるためのシステムを構築し国民のための専門医制度を作り上げる,(4)若手研究者を育成する研究拠点の設置,(5)アジアと連携して欧米と協調できる体制作りなどを掲げた.
 その後の投票(有効投票数57,無効0)の結果,瀬戸氏14票,三谷氏17票,江藤氏26票となったが,過半数を獲得した候補者がいなかったため上位2名(三谷氏と江藤氏)による決戦投票となった.その結果,三谷氏28票,江藤氏29票となり,1票差で次期会長に江藤氏が当選した(前回の会長選挙時も1票差での当選).

上程の6議案すべて可決・確定
 「平成21年度日本歯科医学会事業計画」ならびに「平成21年度学会会計収支予算」など6議案が上程されたが,すべて滞りなく可決された.第1号議案「認定分科会への登録に関する件」では,日本顎変形症学会,日本スポーツ歯科医学会,日本顎顔面補綴学会,日本顎咬合学会,日本磁気歯科学会,日本小児口腔外科学会,日本顎顔面インプラント学会の認定分科会への登録をめぐって特定記名方式(所属学会,地区名を記入)による投票が行われた.開票の結果,すべての学会が過半数を得たため,7学会の認定分科会への登録が認められた(正式には日本歯科医師会の代議員会を経て,4月1日から登録が認められる).

6名が日本歯科医学会会長賞を受賞
 評議員会内で,日本歯科医学会最高の顕彰である日本歯科医学会会長賞の表彰が行われ,〈研究部門〉野首孝祠氏(大阪大学名誉教授),奥田克爾氏(東京歯科大学名誉教授),大東道治氏(大阪歯科大学教授),〈教育部門〉柬理十三雄氏(日本歯科大学名誉教授),細井紀雄氏(鶴見大学名誉教授),〈地域歯科医療部門〉登利俊彦氏(兵庫県歯科医師会会員),の6名が受賞した.

(2009.1.29)


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