萌出障害

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上顎７番の先天欠如同2先天欠如8歳５カ月の女児．77の先天的な欠如がある．上顎7番の先天欠如とともに6番の萌出遅延が併発することが多い．7歳2カ月の女児．66の萌出遅延があり，₇の小さい歯胚は確認できたが，₇の歯胚は確認できず，先天欠如と考えていた．9歳５カ月．2年3カ月後に再撮影したところ，₇の歯胚も確認でき，先天欠如ではなかった．₇の先天欠如は，数年後にもう一度確認する必要があると，考えるようになった．上顎３番上顎７番多数歯低位乳歯上顎５番上顎１番叢生による乳歯早期脱落上顎犬歯スペース不足乳歯癒合歯乳歯晩期残存歯牙腫　　　35上顎７番の先天欠如　上顎６番の萌出遅延とともに起こることが多く，上顎６番の萌出遅延がある時は確認する必要がある．ただし，先天欠如と判断した後に随分遅れて歯胚ができることもあるので，時間をおいて再度確認したほうがよい（以前『日本歯科評論』の論文で先天欠如とカウントしていた症例が，後から歯胚形成が確認されたものが2症例あり，歯胚性の萌出遅延であった（本頁下段症例と次頁上段症例））．上顎６番の萌出遅延症例（78p）　最遠心の欠損であるため，処置による対応も難しく，先行する乳歯がない状態から追加で萌出する歯であることもあり，患者が困るという感覚もないため，経過観察としている．智歯を除いて最後に萌出する７番の萌出障害は多く，８章（129p）にまとめてあるので参照されたい．