アドバンスド デンチャー テクニック
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3acbd図47 設計の手順.パーシャルデンチャーの設計では支持と把持を優先して考え,可撤性支台装置の維持は最後に決定する. 残存歯,顎堤,咬合に関して十分な検査を行った後,研究用模型上で仮設計を行う. 設計の手順としては,まずは義歯の支持を考え,レストの設置部位と義歯床外形を検討する(図47).支台歯の咬合圧負担能力や顎堤粘膜との負担割合を考慮して決定することになるが,基本的には欠損側隣接歯にはレストを設定する. レストの設定位置により支台歯間線が導かれ,機能時の義歯の動態が推測される.また義歯の水平方向への移動に抵抗する把持を求め,欠損側隣接面にはガイドプレーンを設計する.設計意図どおりの支持と把持が具現化することにより,機能時の義歯の安定性が向上する(図47a). 次に,離れて位置する義歯床や支台装置を連結するための大連結子を設計するが(図47b),連結子が正中を斜めに横切ると異物感が大きくなることから,大連結子は正中とできるだけ直交するように走行させる(図47c).そして最後に,支台歯のアンダーカット量を確認し,鉤先端の位置と鉤腕の走行を描記する(図47d). すなわち,パーシャルデンチャーの設計では支持と把持を優先して考え,可撤性支台装置の維持は最後に決定すれば良いことになる. 機能時にも義歯を定位置に保持しておくために,たしかに可撤性支台装置の維持力は必要ではあるが,クラスプの維持力を強化するのではなく,むしろ着脱方向をできるだけ限定することで義歯を外れにくくすることを心がける.Ⅱ パーシャルデンチャーの設計原則  71義歯設計の実際1.設計の手順

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