CAD/CAM冠 CAD/CAMインレー
8/9

 ■メタルインレー除去,う■除去後にImmediate Dentin Sealing(IDS)を行う.露出した象牙質の汚染保護と接着の観点からコーティングするが,形成後,即時に象牙細管を封鎖することで,最良の状態で象牙質の接着を獲得することができる■).また,窩洞を平坦化するため,フロアブルレジンでう■除去後の窩洞を充塡しておく.鷲わし野の 崇たかし 2014年より,小臼歯の全部被覆冠としてCAD/CAM(Computer Aided Design/Computer Aided Manufacturing)システムにより作製されたハイブリッドレジン製のクラウン(以下CAD/CAM冠)が国民健康保険に適用され,それ以降適用範囲は拡がってきている.保険でも臼歯に「メタルフリーの被せもの」が選択できることは,多くの患者の審美的要求に応えるだけでなく,価格変動の大きい貴金属の使用を抑制でき,金属アレルギーの患者にも対応できることから,患者にとってもわれわれ歯科医師側にとっても有益なことである. 2022年からハイブリッドレジンCAD/CAMインレー(以下CAD/CAMインレー)が保険収載された.まだエビデンスデータが整っていない処置であり,基本的な接着操作はCAD/CAM冠に準じつつ手探りで臨床に臨んでいる面は否めないが,本稿ではCAD/CAMインレーの接着について筆者の臨床症例を基に考察を述べたい. 患者は40代男性.■■間にう■を認めるため,ラバーダム防湿下で装着されていたメタルインレー,う■を除去していく. リン酸エッチング処理,接着処理を行い,CR充塡を行う. 窩洞形成後,印象を行う. 110 THE NIPPON Dental Review Separate Volume, 2023愛知県名古屋市 わしの歯科クリニック₃.₅う蝕除去後の窩洞へImmediateDentinSealing(IDS.図₃)1.う蝕除去(図1)₂.₄遠心へのCR充塡(図₂)₄.窩洞形成後(図4)はじめに症 例CAD/CAMインレーの臨床例――その1

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る