CAD/CAM冠 CAD/CAMインレー
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生成も,ロシア情勢の急変によって金パラ合金の価格高騰が急激に起こったために,時を同じくして保険導入されたCAD/CAM冠があたかも金パラ金属冠の代替材料のように言われるが,あくまでもCAD/CAM冠は歯冠修復材料として新たに臨床適用できるオプションに加わった新素材であることを認識しておかなければならない.そうでなければ,いつまでも「金パラ合金金属冠」と同じような取り扱いをしてしまう危険性がある.一方,「国策歯科医療」における保険収載のための修復材料に求められる条件とは図2に示すようなものであるが,現在もすべてを満足させる材料はない.図2 修復材料が保険収載される場合の妥当性.図₁ 先進医療が保険収載されるルート.*価格が適正で,変動しないこと*耐久性が一定期間持続すること*操作性に再現性があること*一定の品質保証があること*製作に普遍性があること医療機器の分類医療機器の分類区分C2:既存の技術および機能区分区分C2:既存の技術および機能区分に当に当てはまらないもの.新たな技術料てはまらないもの.新たな技術料および機および機能区分を設定する必要があるもの能区分を設定する必要があるもの日本歯科評論別冊/2023 11(先進医療ルート)(学会ルート)(企業ルート)保険診療の妥当性CAD/CAM冠の適用拡大とブロックの機能区分 先進医療区分C2によって2014年■月に小臼歯部にCAD/CAM冠が保険収載されたのをきっかけに,2016年■月には金属アレルギー患者の大臼歯部のすべての部位に,そして2017年12月には条件付きではあるが下顎第一大臼歯部,2020年■月には同じく条件付きで上顎第一大臼歯部に,2020年■月には前歯部へと適用拡大が行われ,わずか■年間で急速先進医療会議医療技術評価技術評価提案書分科会中医協医療技術評価分科会中医協保険適用希望書保険医療材料等専門組織中医協Ⅱ.CAD/CAM冠の保険収載と臨床活用の現状

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