日本歯科評論8月号
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小こ見み山やま道おさむ日本大学松戸歯学部 クラウンブリッジ補綴学講座 教授〒271-8587 千葉県松戸市栄町西2-870-1       ・咀嚼筋痛障害(Ⅰ型)       ・顎関節痛障害(Ⅱ型)       ・顎関節円板障害(Ⅲ型)         a.復位性         b.非復位性       ・変形性顎関節症(Ⅳ型)註₁: 重複診断を承認する.註₂: 顎関節円板障害の大部分は,関節円板の前方転位,前内方転位あるいは前外方転位であるが,内方転位,外方転位,後方転位,開口時の関節円板後方転位等を含む.註₃: 間欠ロックの基本的な病態は復位性関節円板前方転位であることから,復位性顎関節円板障害に含める.表₁ 顎関節症の病態分類(2013年)₁) 平成28年の厚生労働省「歯科疾患実態調査」によれば■),「あごの音がある」と回答した対象者は約15.0%であり,「あごの痛みがある」と回答した対象者は約3.3%でした.また,顎関節症は20代で患者が増加し,40代まで比較的高い有病率ですが,その後減少し,女性は男性の約1.5倍から■倍の有病率です.したがって,癌のように加齢と共に増加せ日本歯科評論(通刊第970号) 49 本企画は,一般社団法人日本顎関節学会が開催した第56回学術講演会において,■名の演者が講演した,顎関節症の鑑別診断に関する内容をシリーズで連載するものです. 初回は,顎関節症の病態分類と診断基準について,現在の顎関節症に関する考え方とともに,各病態分類に沿った治療法についても簡略にお伝えします. 顎関節症は,顎関節や咀嚼筋の疼痛,顎関節雑音,開口障害ないし顎運動異常を主要症候とする障害の包括的診断名です.その病態は咀嚼筋痛障害,顎関節痛障害,顎関節円板障害および変形性顎関節症です(表₁).う■,歯周病にならぶ“第三の歯科疾患”ともいわれ,学校歯科健診にも取り入れられています■).Ⅰ 顎関節症とははじめに特別シリーズ:それ,本当に顎関節症ですか?──顎関節症の鑑別診断①顎関節症の病態分類と診断基準TMD?ornot TMD?

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