日本歯科評論11月号
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CONTENTS(コーディネーター:亀田行雄)・Introduction:なぜ今,「上減の歯列」に注目するのか?……亀田行雄・欠損歯列の評価から「上減の歯列」への対応を考える…………飯田雄太・「上減の歯列」に対する臨床対応の考え方 ─RPD,テレスコープ,IARPDの使い分け………………亀田行雄・「上減の歯列」に対する各種テレスコープ義歯での対応 ………小西浩介・「上減の歯列」が見えてきた背景を振り返る ─欠損歯列を診る目が片顎から上下顎へと変化……………宮地建夫 歯の欠損にはパターン化したものが見られる場合があります.上顎の臼歯部に始まり,徐々に前歯部を喪失,やがて上顎が無歯顎になっていく欠損の進行パターンに臨床を通して気づかれた宮地建夫先生は,このような上顎歯列の欠損を「上減の歯列」と名付け,早期にその徴候を見つけ出し,対応する必要性を提唱されました. 特集の最後にご紹介しますように,宮地先生が「上減の歯列」という欠損パターンを捉えたのは1990年代のことですが,インプラント治療が普及している現在,下顎の欠損部に埋入されたインプラントが時に上顎歯列への過大な加圧因子となり,「上減の歯列」を引き起こすことも考えられます. 本特集では,「上減の歯列」の考え方をはじめ,欠損歯列の評価方法,そして「上減の歯列」傾向にあると捉えて対応した症例を提示し,日常臨床で遭遇する欠損パターンへの対応法をご紹介します.〈編集部〉 特集「上減の歯列」を考慮した戦略的補綴設計̶̶欠損の拡大を予測し,対応する̶̶

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